写真:Photo by Brett Jordan on Unsplash
前回は初級者向けに、主語の重要性をお話ししました。
今回は、中上級向けの主語についてのお話をしたいと思います。
その前に、前回のブログを もう一度読みたい方はこちら↓
主語の重要性 ー初級編ー
英語では、文章の中に必ず「主語」を入れます。初心者の方は、まずこれを意識すると、英語で文章を作りやすくなりますよ!
初級の場合は、文章を作る際に常に主語を明確にするようにすることが大切だとお話ししました。
その癖がしっかりついてくると、英語で文章を作る力がつき、大抵のことは英語で話しできるようになります。
しかし、そこでまた新たな壁が出てきます。
それは、自分の英語がワンパターン化してくることです。
これが、中級者が抱える壁ですね。英語がワンパターン化すると
- ・細かいニュアンスが伝わらない
- ・言いたいことが、大まかにしか言えない
- ・自分が本当に言いたいことが、言語化出来ていない
などのフラストレーションにつながります。
ですから、ここから上級に行くためには、この「ワンパターン化」を解消していく必要があります。
ワンパターンを解消していく方法としては、
- ・自然に使える熟語・フレーズを増やす
- ・(教材以外の)リアルなネイティブ英語のインプットを増やす
- ・イディオムを取り入れる
など、色々あります。
そして、その中の一つにあげられるのが、「主語のバリエーションを増やす」ことなんです!
「無生物主語」を使ってみよう!
日本語では、文章の主語は基本的には「行動を起こせる生き物」であることが多いのですが、英語では、「無生物主語」というものがあります。
これは、「行動を起こせないはずの物」が文章の主語となり、人に対し何かを働きかける、と言う文章の作り方です。
下記の例を比べてみましょう。
I went to climb a mountain yesterday. I felt tired.
私は昨日山登りに行った。私は疲れた。
I went to climb a mountain yesterday. It made me feel tired.
私は昨日山登りに行った。それは私を疲れさせた。
下の文章では、「昨日山に登ったと言うことが、私を疲れさせた。」と言う作りの文章になっていますね。
もちろん、どちらの文章も同じことを述べていますが、主語が変わっています。
上では、行動を起こした誰か、なのですが、下は、何らかの行動(つまり、生き物ではないものが)私のある感情・行動を引き起こした、と言う文章になっていますね。
英語では、無生物主語を使った下のような文章をよく使います。
というのも、英語では、同じような構文の文章や、同じ単語や表現を何度も繰り返し使うことを敬遠する傾向があるのですね。
同じことを言うのでも、主語と無生物にするだけで、バリエーションが生まれ表現が豊かになるのです。
また、文章の主役は主語です。ですが、常にその行動を起こしている人や物を「主役」にしたいわけではない場合もありますよね。
上の文章で言えば、疲れた「私」ではなく、「山に登ったと言う行動」に焦点を当てたかったと考えると、「無生物主語」で英文を作れるようになることで、細かいニュアンスも伝えられるようになります。
無生物主語と共に使いやすい単語
「無生物主語」を使って文章を作ってみたい!と思った方は、まずは、下にあげたような単語を使って文章を作ってみると、やりやすいですよ!
■Make 〜させる(使役動詞)
例
I saw a documentary about global warming, and it made me feel worried about our future.
私は地球温暖化についてのドキュメンタリーを見たが、それは、私たちの未来に対して不安を抱かせた。
■Give 与える
例
The painting gave me inspiration to write this novel.
その絵画は、私がこの小説を書くインスピレーションを与えた。
■感情を表す単語
Surprise 驚かす
例
The news surprised me!
そのニュースは、私を驚かせた!
Excite 興奮させる
例
The soccer game last night really excited me!
昨夜のサッカーの試合は、私を興奮させた!
無生物主語の文章は、まずは自分の感情を表現する単語を使って練習するとやりやすいかな、と思います。
いつも自分が自然に作ってしまう文章を、どうしたら「無生物主語の文」に出来るかな、とか、自分が伝えたいニュアンスを伝えるには、何を主語にするのが良いか、という視点でもう一度分析してみると、あなたの英語のバリエーションが広がると思います!
ぜひ、試してみて下さいね!