突然ですが、皆さんはどんな風に学習の「振り返り」を行っていますか?
レッスンを受けている方は、「復習」と捉えても良いと思います。
多分、多くの学習者が「復習は、せっかく学んだことを忘れないようにやること」と捉えていると思います。もちろん、覚えた単語を復習することで、記憶をより定着させたり、1度した間違いをしないようにしたりするなど、復習も大事な学習プロセスの一部です。
しかし、より確実に、そして速く、自分が理想としている英語力を身に付けたいのであれば、「復習」とは別に、「内省(リフレクション)」をすることを、強くお勧めします。
内省は、「頭が良いとはどういうこと?」の記事で、「地頭が良い人が共通して持っている傾向」だとしてあげたAwareness(自覚・自意識)を育むことに大きく役立ちます。
「頭が良い」ってどういうこと?
日本ではあまり知られていない「頭が良い」人が共通して持っている力とは・・・!?
実は、この内省については、私自身が現在学んでいるスキルであり、実践しながら、「これは、英語学習にもあてはまる!」と実感し、この記事を書くことにしました。
内省(リフレクション)とは、自分の経験や行動を深く掘り下げて振り返ることで、理想の自分に近づくための課題に気が付いていく作業のことです。
内省のスキルを高めることによって、自分で自分を成長させていくマインド・思考を作り出すことが出来ます。
そして、このマインド・思考があると、英語の教材・レッスン・先生はあなたの英語力を理想の状態へ導いていくために利用するべきツールとなり、学習が自分自身のためのものに昇華していきます。
どんな時に内省するの?
自分が「不満」を感じた時に、この内省をすることお勧めします。
例えば、下記のような不満を表すコメントは、英語学習をしている方からよく聞きます。
- ・今日は、レッスン内であまり話せなかった
- ・レッスン(学習)を続けているが、上達感がない
- ・TOEICの結果が、理想とかけ離れていた
このようなコメントは、現状への英語力への不満の表れですね。
「不満」を感じる、ということは、自分が「現在の状態」と「理想の状態」にギャップを感じている、ということです。不満があるということは、一見ネガティブなことのように思えますが、不満を掘り下げることで、自分が「満足出来る状態」はどういう状態なのか、を知る手がかりになります。
こう意識を変えることで、あなたが感じている「不満」から、あなたの「理想の状態」をより明確にすることができ、またそれに対してどのような行動・学習が必要なのかを分析することで、上達に繋がっていくのです。
じゃあ、どのように振り返るの?
熊平美香著の「リフレクションー自分とチームの成長を加速させる内省の技術」によると、リフレクション振り返りには、下記のようなレベルがあるそうです。
レベル1:結果のリフレクション
単純に、経験や結果を振り返る。
レベル2:他責のリフレクション
結果について、周りの状況や他人の行動がどうだったのかを振り返る。
レベル3:行動のリフレクション
結果に対し、自分の行動がどうであったのかを振り返る。
レベル4:内面のリフレクション
結果を引き出した自分の行動は、どのようなマインドや考えが原因だったのかを掘り下げて振り返る。
本の中で著者は、同じ振り返りでも、レベル4の「内面のリフレクション」を行わないと、成長には繋がらない、と述べています。
例えば、下の例を見てみましょう。
「今日は、レッスン内であまり話せなかった」の例:
レベル1:結果のリフレクション
先生から〇〇についてどう思うか?と質問された時に、うまく答えられなかった。
レベル2:他責のリフレクション
最近、仕事が忙しく残業続きで、英語学習のための時間が取れない。
レベル3:行動のリフレクション
残業続きで、平日に学習の時間が取れず、レッスン直前に学習をした。
レベル4:内面のリフレクション
最近、英語学習に対するモチベーションが下がっていて、忙しい合間を塗ってまで、学習が出来ない。仕事で英語に触れる機会が少なくなったので、英語の必要性を感じる機会が少なくなり、モチベーションが下がっているのだと思う。
いかがでしょうか?
行動までの振り返りまででは、「今日は、レッスン内であまり話せなかった」の原因が仕事が忙しいことにあるように思えます。しかし、レベル4の内面のリフレクションまで掘り下げてみると、「英語学習へのモチベーションの低下が原因だということが見えてきますね。
学習に行き詰まっている時、伸び悩みを感じている時は、学習の復習から1歩先へ踏み込み、ぜひ「リフレクション(内省)」を行ってみてください。
自分でも気が付いてなかった原因が見えてくるかもしれません。
ぜひ、試してみてくださいね!
参考書籍:
熊平美香著 “リフレクション−自分とチームを成長を加速させる内省の技術”