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「頭が良い」ってどういうこと?

「どんな人でも、日本での学習だけで英語を習得することが出来るのか?」

これは、同業の先生とお話しする時によく議論に上がる質問の1つです。私とニックも、このことについてはよくお話しします。

皆さんは、どう思いますか?

私もニックも、

母国語を習得出来る人は、第二外国語も習得出来る

と考えています。

母国語を習得出来ているのであれば、言語を取得する脳の機能が備わっている、ということですから、第二外国語だけではなく、第三、第四の外国語も習得できると考えています。しかし、日本で生活している以上、英語や他の国の言葉を日常生活で実際に使う場面は限られています。

そんな社会の中で、どうすれば、生徒が英語を身に付けることが出来るのか。

これが、私たち教師がいつも考えていることです。

先日も、私の尊敬する先生とこの話題になり、日本人が、日本で英語を習得するためには、

英語を「使う」練習(機会)が不可欠

という話になりました。

ですから、私たち教師は、レッスンを「生徒が英語を”使う場”」にしなければなりません。

ちなみに、この「使う」とは、「話す」だけではありません。ある目的に向かって英語を聴く、話す、読む、書く場合、全ての活動であなたは英語を「使っている」ということになります。バイリングアでは、レッスンとレッスンの間に取り組むホームワークからレッスンまで、「生徒がいかに英語を使わなければならないか」を意識して作られています。

ちょっと脱線してしまったので、話を元に戻しましょう(苦笑)。

もう一つその先生がおっしゃったことが

「地頭(じあたま)が良いこと!」

ここで、私の好奇心がうずきました。

「地頭(じあたま)が良い」って、つまりはどういうことなんだろう?

本当にそれは英語習得のために必要なのだろうか?

ちょっと気になって、まず、この「地頭(じあたま)」という言葉をまず調べてみました。

定義

大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう。

goo辞書より

この「地頭」が良い、という表現は、日常であまり耳にしない表現だとは思いますが、実は、私たちがよく使う下記の表現は、この「地頭が良い」の言い換えではないか、と思います。

  • 頭がいい
  • 器用
  • 要領が良い
  • 1言われて10分かる
  • 頭の回転が速い

もちろん、「頭が良い!」に越したことはないですよね。

でもこの「地頭が良い」とは、どういう状態のことか、ちょっと分かりにくい。

「地頭」とは「素頭(すあたま)」とも言いますから、「素で頭が良い」状態と考えると、生まれ持った物で、後天的には変えられない、とさえ思ってしまう場合もあるでしょう。ネットで「地頭を良くする」などで検索してみると、色々方法は出てきます。

ですが、私が「地頭が良い」人に共通している、と思う点は、日本では一般的にあまり注目されていないスキルです。私がよく聴くアメリカ人・イギリス人のthought leader / Influencer / Entrepreneursのポッドキャストでは、実によく聴く言葉です。

これがあるのとないのでは、「人生の質」が大きく変わる、とさえ私は思っています。そして、これが「地頭の良さ」にもつながっているのではないか、と私は思っています。

それは・・・

Awareness

英語のニュアンスを完全に日本語で表すのは難しいのですが、一般には「自覚していること・意識できていること」という意味です。本能的・感情的に生きている自分のことを冷静に観察し、理性的に分析する力です。

特に、英語の学習においてawarenessがある人は、自分で英語を話しながら、

  • 自分の英語が文法的に正しかったのか
  • 適切な単語を使っていたか
  • 自然な表現だったか

などを自分で判断できるので、上達が速いわけです。

心理学の観点からは、人があるスキルを習得していく場合、下記の4つのステージを通ると言われています。

*ここで言うスキルは「体を使って行うスキル」と考えてください。つまり、実践的なスキル、というわけです。

コンピテンシーの4段階

*画像はウィキピディアからお借りしました!

1.Unconscious incompetency―習得出来ていないことに対し、無自覚である状態

簡単に三単現のSのルールを例にして考えてみましょう。

I drink coffee every morning.

He drinks coffee every morning.

もし、主語が三人称単数になった時に動詞にsを付けることを知らなかったら、または、自分がその間違いを犯していることに無自覚であれば、この間違いが直ることはありません。

無自覚であれば、どんなに継続して英語を勉強し続けたとしても、この間違いを直すことは不可能なわけです。

2.Conscious incompetency―自覚しているが、習得出来ていない状態

「わかっちゃいるけど、ついやってしまう」というのがこのステージです。

英語習得で言えば、

  • 名詞を複数形にするためのsをつけ忘れる
  • 過去のことを話しているのに、動詞を過去形にするのを忘れる
  • 主語、述語、目的語の語順を間違える
  • 主語を省いてしまう(日本語ではそうですからね!)

などは、中級者・上級者にはあるあるです。

私も未だに、しょっちゅうやってしまいます。苦笑。

3.Conscious Competence―自覚していて、習得出来ている状態

「分かっているから、もう間違えない」状態がここです。

ただ、英語学習の場合は、「頭で分かっている」だけでは「間違えない」状態に行けないので、注意が必要です。

これは、私が大学生で英会話学校に通っていた時に思い知ったことです。

頭の中では完璧な文章が作れているのに、口に出した瞬間、1つの単語を抜かしてしまったり、途中で詰まってしまったり、単語を言い間違えていたり、とにかく実際には上手に出来ないことってありませんか?

私の学生時代は、これの連続でした。

結局、英語を話すためには、普段日本語を使っているだけの生活では発さないような音を、自分の口や舌の筋肉を使って発する必要がありますよね。これって、頭ではなく、体を使って日本語とは別の体の使い方を体に覚えさせる必要があるのです。

つまり、この「自覚していて、習得出来ている」ステージにいくには、

体を使った練習・トレーニングが不可欠

だと私は思います。

4.Unconscious Competence―意識はしていないが、習得出来ている状態

これは、「考えなくても出来る」ステージです。

「体が勝手に動く」と言っても良いですね。

車の運転を例にとると分かると思いますが、毎日車を運転している人は、いちいち1つ1つの動作を考えなくても、体が勝手に動いてくれます。

つまり、あるスキルを「マスター」した状態がこれです。

そして、人があるスキルをマスターするには、この1から4のステージを辿るのだそうです。

さて、英語習得においてこのステージまでたどり着く必要があるかどうか・・・

日本人が第二外国語として英語を習得するのであれば、私としては、必要ないと思います。

私も、完全にはこのステージには達していませんし、よっぽど海外生活が長く、一生日本では生活しない人であれば、このステージにいく必要があるのかもしれませんが・・・。

意識して、習得出来ている3のステージでも十分ではないでしょうか?

そして、1から3のステージに行くために重要な鍵になるのが・・・

そう、awarenessなのです!!

この事実を知っているだけでも、今日からの皆さんの英語学習の質が変わってくるかもしれません。

ぜひ、頭のどこかに留めておいてくださいね!

10月 28, 2021