写真:Photo by David Edelstein on Unsplash
英語には、単語と単語が組み合わされることで作られる”フレーズ”があります。1つ1つ暗記しなければいけない、と思うと大変ですが、言葉の視覚的なイメージを理解することで意味を覚えやすくすることができます。
今日は、out of 〜というフレーズに注目して、言葉のイメージから意味を理解することを体験してみましょう。
outは、日本人の私たちもカタカナで使いますから、この言葉のイメージを理解している方は多いと思います。下の図を見ていただいて分かるように、outはある一定の範囲の「外側・外れている」状態を表します。
例えば、野球ではピッチャーが投げた球がストライクゾーンから外れた場合は、「アウト」になりますね。また、スポーツ試合の途中でコーチが選手とミーティングをしたり、コーチをしたりする試合時間外のことを、タイムアウトとも言いますね。
このoutに「〜の」という意味のofがついたout ofというフレーズは、下のような意味合いになります。
out of 〜= 〜の外・〜から外れた・〜を除いた
それでは、out of〜 を使ったフレーズをいくつか紹介しておきますので、どんな意味か想像しながら読み進めてみて下さいね!
#1: out of stock
これは、知っている方も多いかもしれませんし、分かりやすいですね。
stockは、「在庫」という意味です。
”あなたの注文は「在庫」の外側ですよ”。というニュアンスから、意味は下記のようになります。
out of stock = 在庫切れ
例:
I’m afraid the box of ink cartridges you ordered is out of stock.
申し訳ありませんが、ご注文いただいたインクカートリリッジは在庫切れです。
#2: out of order
これは、学生の時に使っていた単語・熟語帳に載っていたので、暗記したことを覚えています。orderの意味をよく理解していなかったために、日本語の意味に違和感を感じていましたが、英語の理解が深まったおかげで、言葉の持つニュアンスまで理解できるようになりました。
「注文」という意味が一般的なorderは、実は「秩序・調子」という意味もあります。つまり、”秩序から外れてしまっている”というニュアンスで、意味は下記のようになります。
out of order = 故障している・正常に動かない
例:
This photocopier is out of order, so please use the one upstairs.
このコピー機は故障していますので、上の階のものをお使いください。
#3:out of character
さあ、ここからはちょっと想像力を使いながら意味を考えてほしいレベルになってきました。
characterとは、性格・特性という意味の単語です。
out of characterとは、”その人がいつも表している性格・特性から外れている”というイメージになります。
ですから、こんな日本語訳が自然です。
out of character=その人らしくない
例:
His behaviour at the restaurant last night was so out of character.
彼の昨日のレストランでの振る舞いは、いつもの彼らしくないものでした。
#4:out of touch
touchは動詞では「タッチする・触る」という意味、また名詞では文字通り「接触・触れている状態」です。
つまり、out of touchとは、「触れている状態」の外、というイメージになります。
さらに、もともとは触れ合っていたものが、今はその外側にある、というイメージなので、昔は仲がよかった友人・知人と疎遠になってしまった、というニュアンスになります。
out of touch=疎遠である、連絡が途絶えている
例:
I feel like I’ve been out of touch with my friends from high school since I moved out of my hometown.
#5:out of (one's) league
このフレーズは、海外ドラマや映画などでもよく耳にするとても口語的な表現です。
leagueとは、日本語でもカタカナ語で使われており、スポーツでよく耳にする言葉です。野球であれば、背・リーグ、パ・リーグ、サッカーであれば、Jリーグや最近開幕したばかりの女子サッカーWEリーグなど、私たちにも馴染みの多い言葉ですね。
ちなみに、野球のセ・リーグのセはセントラル(Central) 、パ・リーグのパはパシフィック(Pacific)の略だってご存知でしたか?私は今回このブログのためにリサーチして初めて発見しました。苦笑。
女子サッカーのWEは、Women Empowermentの頭文字だそうですよ。
さて、本題に戻りましょう。
leagueの意味は、同盟や仲間、人々の集まり、といった意味です。
これは、leagueの語源であるラテン語のligaro(つながり)からきているそうです。
つまり、out of leagueとは、「自分の仲間の外」というイメージで、「恋愛対象として、自分には到底手が届かない」という意味でよく使われます。
例:
I know she is totally out of my league, but I really like her!
#6:out of (one's) depth
depthとは、deep(深い)の名詞の形で、「深さ」という意味です。
この場合は、このdepth「深さ」とは、自分の中にある「キャパシティの深さ」を表しているイメージです。
つまり、意味は下記のようになります。
out of depth = キャパオーバーでアップアップしている状態
例:
At the interview, the interviewer asked me about something out of my expertise so I was a little out of my depth.
#7:out of the blue
この表現は、私は個人的にはビジュアル的なイメージが作りやすく、覚えやすいフレーズだと思っています。
blueとは、文字通りに真っ青な空を表す言葉ですので、下記のように想像すると、意味を理解しやすいですよ。
真っ青な青空を眺めていたら、巨大なティラノサウルスの顔が現れ、自分に向かって大きな口を開けて近づいて来ます。
この「いきなり感」+「びっくり感」がout of the blueです。
out of the blue = いきなり、全く予期せずに
例:
Out of the blue, I received a phone call from my ex-boyfriend.
突然、元カレから電話がかかってきた。
いかがでしたか?
もともとしているフレーズや、初めて知り「今度使ってみよう!」と思える表現が見つかっていたら嬉しいです!
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