写真:Photo by Ansie Potgieter on Unsplash
日本人の友達や家族に「日本語の数え方は難しいよね」と言われます。
例えば、
3本の鉛筆
5枚の切符
2冊の本
1匹の犬
1頭のライオン
など、など。
僕も改めて調べて知りましたが、こう言う言葉って350個以上あるのですね!
もちろん、確かにこれは英語の数え方とは違います。が、少なくとも日本語の数え方には論理的な理由がありますよね。
英語では、もっと「おかしい」数え方があります。
大まかに3つのカテゴリーに分けてみましたので、順番に見ていきましょう。
1.複数形にするもの
これは一番簡単です。そして、これと日本語を比べれば、確かに日本語の方が複雑です。
3本の鉛筆=3 pencils
5枚の切符=5 tickets
2冊の本=2 books
1匹の犬=a/1 dog
1頭のライオン=2 books
確かに、これなら英語の数え方は簡単ですね。ただ、残念ながら、1つ目のカテゴリーにすぎません。
2.数えられない名詞の数え方
まず、「数えられない名詞」とは、なんでしょう。
簡単に言うと、「数えられない名詞」は「数えにくい名詞」のことです。
数えられない名詞は「1, 2, 3」ではなく、基本的には次の3つの言葉と一緒に使います。
some
いくつかの・いくらかの
a lot of
たくさんの
a little
少しの
しかし、具体的な数字を入れなくてはいけない場合は特別な「数える方」もあります。一番よく使われるのは、次の言葉。
piece
一欠片の、一片の
このpieceは、ジグソーパズルのサイズに使われているピースですね。例えば、1000ピースのパズルとは、文字通り、1つの絵を1000個の「かけら」で構成するパズルのことなんです。
さあ、ここまでは、a piece of cakeですね!?
*a piece of cakeとは、ホールケーキから切り取られた1つのケーキのことですが、「朝飯前!」という慣用句でもあります。
実は、この「数えられない名詞」には、下記5つのグループがありますので、具体的に見ていきましょう。
#1 液体とガス (liquids & gases)
液体は簡単に分けられないので数えないです。
液体を数える言葉は、その液体が入っている「器」になります。
X 3 waters*, please
O some water (一人の場合), 3 glasses of water, please.
glass以外にも、温かい飲み物であればcup、ビンなどに入っているものであれば、bottleを使います。
次の液体は、同じような数え方で数えます。
wine, beer, water, coffee, tea, oil, soy sauce, ketchup, mustard, sake (日本酒)
*飲み物は、パブやカフェで注文する時に数えられる名詞と同じようになる場合もありますが、厳密に言うとそれは文法的な間違いです(でも、ネイティブでもそのように使っています)。
#2 粉と穀物
このように、一粒一粒がとても小さく数え難いものも「数えられない名詞」として考えます。数える場合は、液体と同様に「器」を使って数えます。
それ以外は、pieceかgrain(粒)を使うかsome, a little, a lotを使います。
数える場合の器は、bag(袋), packet(小さな袋)などを使います。
X 1 sugar, please.
O some sugar, please, a packet/bowl of sugar please, 1 grain of sugar
*角砂糖の場合は、1 cube of sugarと言いますよ!
同様に使われる言葉は、下記があります。
sugar, flour, salt, pepper, oats, wheat, rice
#3 材料 (materials)
材料は色んなサイズや形になれるので、「1,2,3…」と数えることは出来ません。基本的にpiece (1個)かsheet(一枚)がよく使われています。
X a plastic, a glass (ガラス)
O some plastic, some glass, a sheet of glass (1枚のガラス), a piece of plastic (1個のプラスチック)
同じようによく使う言葉:
plastic, wood, glass, metal (gold, silver, steel), wool, cotton, lettuce*
*野菜と食べ物の中には、数えられない名詞がたくさんあります。とても複雑なので、別のブログで詳しく書きますね。
#4 集合化された名詞
これは、名前自体が集合的な意味合いを持つ名詞です。
例えば、jewellery(宝石), furniture(家具), equipment(装置・備品), gear(装備・道具)などです。
数える時はpieceも使えますし、1つ1つには別の名前がある可能性も高いです。
X a jewellery
O a piece of jewellery, a necklace(ネックレスという別の名詞)
同じようによく使う言葉:
jewellery, furniture, equipment, gear, stuff, evidence, vocabulary (a collection of words), tools
#5 概念(コンセプト)
物質として存在していないので、「数えられない名詞」であることは、明らかですね。
例としては、loveのような感情を表す名詞や、adviceやnewsなどの情報を表す名詞 などがあります。
数える場合は、大抵a piece ofを使います。
X 2 news
O some news, 2 pieces of news
同じように使う名詞:
Advice, news, information, love (feelings), crime (一般的に)
ここまでで、「数えられる名詞」と「数えられない名詞」についてだいぶ理解できたと思います。
ここまで知っていれば、知識としてもうこのリストは多分もう十分だと思いますが、さらにもう一つの段階があります!
これはネイティブスピーカーもほとんど知らないレベルです。
興味のある方は、このまま先も読み進めてみてください!
3. 独特の数えられない名詞と複数集団体名詞
単語によっては、独特な数え方をする名刺があります。
例えば、「階段」はstairs (家の中の階段)とsteps (家の外の階段)という単語で表しますが、1 stair/stepはたった一段だけのことです。
だから、全ての段を含めたフルセットの階段を表すには、別の言葉が必要です。
フルセットの1つの階段は、こんな風に言います。
A flight of stairs/steps
こう言う単語は、滅多には出てこないので、「出会った時に覚える」ので十分です。
最後に、1頭のライオンは1 lionでしたね。
では、ライオンの集団(群れ)はなんと言うでしょうか?
動物の群れは、基本的にその動物の特徴に繋がっている言葉を付けます。
ぜひ、言葉のイメージを想像しながら、下の例を読んでみてください。
a pride of lions=ライオンの群れ
*ライオンは誇り高き動物であるため、prideを使うのでしょうね!
A murder of crows=カラスの群れ
*真っ黒で不吉なイメージから、「殺人」という意味のmurderを使います。
A parade of elephants=象の群れ
*大きな体の象がたくさん集まった群れは、確かにparade(パレード)そのもの!
A parliament of owls=フクロウの群
*知恵の象徴であるフクロウのが群れると、まるでparliament(議会)のようですね!
数えられると数えられない名詞は、ぜひ、日本語との違いを楽しみながら学習してみてくださいね!