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イギリスのバースデー

5月は私の誕生月です。

5月が近づくと、イギリスから遥々バースデーカードやバースデープレゼントが届き始めます。

 

今日は、せっかくなのでイギリスと日本のバースデーのお祝いの仕方の違いについて、お話しようと思います。

 

イギリスに住んでみてから知ったカルチャーショックや、逆に「これはいいな♪」と思うことも含めて、私の視点でお話ししますね!

 

1.バースデーケーキは自分で用意!?

 

Photo by Jennie Brown on Unsplash

 

会社や学校など、自分が所属している団体では、バースデーの人が自分でバースデーケーキを用意していました。

しかも、その団体にいる人全員に行き渡るくらいの分のケーキ(イギリスではカップケーキやドーナツが多かったかな)を用意していかなければいけないので、結構大変です。

私が働いていたオフィスは、1階にあった倉庫も合わせると総勢30人くらいが働いていましたから、その人たち全員に行き渡るくらいのお菓子を持ってオフィスに行きました。

当日は、みんなが集まるcanteen(食堂)に持ってきたお菓子を置き、同僚全員に下のようなEメールを書きます。

Hi everyone!  Today’s my birthday!
I brought some cakes and sweets for you to enjoy.
Please help yourself!

こんにちは!今日は私の誕生日です。

皆さんに食べていただけるケーキやお菓子を用意しました。

ご自由にどうぞ!

日本人の感覚としては、「今日、私の誕生日なの!」と会社の人全員にメールするって、かなり気が引けますよね!苦笑。

初めてこのメールが届いた時は、正直、「えー!自分で誕生日ってアピールするの!?」とカルチャーショックでしたが、もちろんお菓子を持ってきてくれたことには大喜びです。

自分も他の同僚のバースデー・スィーツをいただいていたので、義理堅い日本人としては、すぐに自分のバースデーでもお菓子を持って行くようになりました。

2.バースデーカードは欠かせないアイテム!

 

 

Photo by sydney Rae on Unsplash

イギリスには、何かにつけてカードを交換し合う文化があります。

バースデーだけでなく、イースターやクリスマスはもちろん、ウェディングや出産祝いにもカードを渡します。

イギリスのカードショップに一度足を踏み入れると、色とりどりの、そして何千種類とあるカードの数に圧倒されてしまいます。

カードは、誰に渡すためのものか、また用途別でセクションが分かれており、妻へ、夫へ、息子へ、娘へ、義理の娘へ、義理の弟へ、友人へ・・・ありとあらゆる関係性に対応できるように、様々なものがあります。

また、カードをもらった相手が思わず「ふふっ」と笑ってしまうコメディめいたものもあります。

ただ・・・

イギリスでは「カードを渡す」ことが重要視されていて、「中にどんなメッセージを書くか」はあまり重要視されていないようです。

中を開けると、すでに印刷された

Happy birthday!
Have a wonderful day!

という文字。

 

その上と、その下に、Dear … 、From …と書くだけの人もたくさんいます。

日本人の私の感覚としては、「カードを渡すからには、何か気の効いたことを書かなきゃ!」と思っていました。

さらに、「白紙の部分をなるべく少なくしなくては!」と、毎回頭を悩ませていました。

オフィスでクリスマスカードを配った際に、中を見たイギリス人の同僚は

You wrote an essay!

まるでエッセーのようだね!

と驚いていました。苦笑。

この点に関しては、やはり、「せっかくカードを渡すのだから、何か書かなければ!」という日本人の感覚を捨て去ることは出来ませんでした。

でも、もらったカードにパーソナルなメッセージが書いてある、というのは、どんな国の人にとっても嬉しいことですよね!

3.何歳になっても、バースデーは特別な日

 

 

Photo by sujan khalifa on Unsplash

日本では、大人になるとバースデーのお祝いの仕方も人それぞれかと思います。特に、親御さんも成人した子供のバースデーを毎年盛大にはお祝いしないでしょう。

また、小さなお子さんのいらっしゃる家庭などは、子供のバースデーは盛大に、パパやママのバースデーはこじんまり、なんていうご家庭もあるのではないでしょうか?

また、日本では成人した後、次の大きな誕生日は還暦ですよね。

イギリスは違います!

 

何歳になっても、誕生日はその人の特別な日なので、親も、子供も、友人たちも、親戚も、こぞってその人のお誕生日をお祝いします。

特に重要なのは20才、30才、40才など、0がつくバースデーには、盛大なお祝いが必要です!

私とニックもイギリスに住んでいた時は、仲良くしていた友人グループのお誕生日になると、バースデーカードとプレゼントを持って、みんなでドレスアップしてランチパーティーやディナーパーティーに出かけました。

そして、バースデーの最大のキーワードは、

 

spoil!

甘やかす!

バースデーを迎えた人は、その日ばかりは何もしないことを許されます。

特に女性は、この日ばかりは朝食から旦那さんが作ってくれたり、夜はディナーの予約をしてくれていたりと、1日中甘やかしてもらえます。

また、その人が好きなように過ごせるよう、周りがサポートしてくれます。

私が働いていたイギリスのオフィスにいた女性の同僚は「50才のお誕生日を貸し切りパーティーでお祝いする」からと、会社の人全員を招待してくれました。

せっかくなので言ってみると、100人くらいは集まっていたでしょうか。

カジュアルな立食パーティーで、みんなドレスアップして、お酒を飲んだり、お料理を楽しんだりしていました。

会場の真ん中はもちろんダンスフロア!

何歳でも構わない!ダンスが下手でも構わない!

みんな思い思いに楽しんでいました。

私は、「何歳になってもバースデーを盛大にお祝いする」というイギリスの習慣は大好きです。

周りの人に「大切にしてもらえているな。こんな風にお祝いしてくれる家族が友人がいて、本当に幸せだな」と、思うきっかけになります。

どんな風に歳をとっていくにしても、「自分の人生を、ここまで生きられて幸せだな」と思えるバースデーを迎えられるのが1番ですよね!

今年も、皆様がそんなバースデーを迎えられますように!

 

5月 16, 2021