ちょうど先週、生徒様の一人から、下記のような質問をいただきました。
TOEIC900点代を目指していますが、TOEICの勉強や英語学習に身が入らないことがあります。
愛さんがTOEICの満点を目指す強い原動力になっていたものは何かありますか?
ちなみに、この生徒様はすでにTOEIC800点代後半を取得されているため、「さらに上に!」というモチベーションを持つのに苦しんでいるようです。
ただ、どのようなレベルであっても英語学習へのモチベーションの維持に苦しむ方はいらっしゃると思います。
ですので、今回は上記の質問に対する私の回答をブログにしてみました。
原動力は大きく分けて2つ!
私が満点を目指す原動力となったのは、大きく分けて下記の2つです。
1.自分がいた「環境」
2. 「いつまで」という期限
1. 「環境」について
皆さんは、下の言葉を聞いたことがありますか?
We are the average of five people you spend the most time with.
(最も多く時間を共に過ごす5人の平均が“あなた”だ)
Jim Rohn
私たちの考え方や行動は、私たちの周りにいる人の影響を大きく受けます。
同じ「事実」でも、環境によってその事実の「捉え方」が変わってきます。
例えば、あなたがTOEIC800点で、仕事でもなんとか苦労なく英語を使えているとしましょう。
周りの人から
- ・「あなたは英語がとても上手だね!どうしたらそんな風になれるんだろう」
- ・「TOEIC800点なんて、すごい!」
ばかり言われていたら、あなたは自分の英語力をどう評価しますか?
「私の英語力ってすごいんだ!」と思うことの方が、多くなります。
結果、「現状に満足」する可能性が高くなります。
逆に、
- ・周りが帰国子女ばかりで英語を流暢にペラペラ話している
- ・TOEIC満点なんて、当たり前
みたいな英語力ばかりの人だったらどうでしょうか?
「私の英語力はまだまだ!頑張らなくちゃ!」と思う可能性の方が高いですね。
「TOEIC800点で、仕事でもなんとか苦労なく英語を使えている」という事実は全く変わらないのに、その事実に対する「自分の感情や考え方」は、これだけ変わってくるのです。
面白いですよね!
ちなみに、私がTOEIC満点を目指していたのは、英会話学校に勤務していた頃です。
一緒に働いている日本人講師の中には、私よりも留学期間が長く、ネイティブと難なく会話をこなす先生がたくさんいました。
そんな先生方、そして環境にいた自分は、「私の英語力はまだまだ!」と思わせてくれることに日々直面していたのですね。
特に、私は5ヶ月間語学学校に留学していただけだったので、海外の大学で学ばれた方達の英語力は憧れでしたし、そんな中で一緒に働いていましたので、そういう人たちにも引けを取らない英語力を身に付けなければ!と思っていました。
つまりは、自分の英語力に満足するのではなく、「まだまだ!」と思わせてくれる人が周りにいたのですね。
自分が「もっと上に行かなければ!」と自然に思える環境に身を置くこと、これは間違いなく自分のモチベーションにつながります。
また、欲を言うと、この「もっと上に行かなければ!」という気持ちが、義務的であるより、「もっと上にいきたい!」という意欲である方が結果が出やすいそうです。
つまり、自分より上手に英語を使いこなす人や、こういう本やテレビ番組を完全い理解出来るようになりたい!というような憧れや、理想みたいな物が見つかると、自然とモチベーションが上がるかもしれません。
でも、自分より「出来る人ばかり見ていると、自信を失くしてしまう」・・・
こんな風に考える方も、いらっしゃると思います。私も、このお気持ちとても良く分かります!
ただ、そういう人たちこそが自分を「次のレベル」に押し上げてくれる存在だ!と意識を変えるだけでも、ちょっと気持ちの変化がありませんか?
2. 「期限」について
私の場合、TOEICの点数のように、「達成した・達成出来なかった」がはっきりしている目標は、絶対に期限を作ることをお勧めします。
学習とは、「過去の自分をどんどんアップデートしていく作業」です。
知らなかった文法・単語・フレーズを覚えて使えるようになったり、何度聞いてもなかなか理解出来ない内容を、1回聞いただけでも理解出来るようにする作業です。
ものすごく単純に考えると、10回腹筋が出来るようになった→次は、20回→次は、30回と、アップデートを繰り返す作業です。
これって・・・辛い、苦しいという気持ちも伴いますよね?
だからこそ、「今日はいっか」という気持ちが生まれてしまいます。この「今日はいっか」という気持ちの緩みが「今週は・・・」「今月は・・・」と長くなった時、目標は「達成できるもの」ではなく、「いつかこうなったらいいな」という単なる「願い」に変わってしまうのです。
では、「いつまでに」達成するのか?
- ・就職・転職の際に、TOEIC〇〇が必要
- ・留学のためにTOEIC〇〇が必要
など、何か外的な要因があると決めやすいと思いますが、そうでない場合はどうでしょうか?
下記のように、「TOEIC満点の価値」について考えることで、皆さんの期限を決める大きなヒントとなるのではないでしょうか?
私の場合は、ニックとの結婚でイギリスへの移住が決まったので、「移住するまでに満点を取りたい!」と痛烈に思っていました。
というのも、「留学経験は5ヶ月だけど、TOEIC満点」は、「すごい結果」になります。
しかし、「5年間英語圏であるイギリスに住んだ後のTOEIC満点」は「当たり前の結果」になります。
同じ満点でも、「いつ」「どのような条件で」取るのかで価値が変わると思っていたのですね。
例えば
・仕事をしながらTOEIC満点!- ・子供が出来る前での主婦生活でTOEIC満点!
- ・仕事と子育てしながらTOEIC満点!
と、条件次第でTOEIC満点の価値は変わります。
そして、「いつ」という視点から言えば、
- ・現役でまだまだ社会にこの結果を生かせるうちに取るTOEIC満点
- ・定年後ボケ防止のために勉強して取るTOEIC満点
- 価値が変わりますよね。
TOEIC満点は履歴書でもアピール出来る輝かしい成果になりますから、転職のためでも、企業のためでも、とにかく「人生の可能性」が出来る限り多く残っている「若いうち」の方が、価値が高くなる、と私は思います。
こう考えるだけでも、「TOEIC満点取得?今でしょ!」(林先生風。笑)と、モチベーションにつながると思いますよ!
最後に・・・
今回は、生徒様からのご質問をヒントにブログを展開してみました。
ご質問に回答する中で、常に上のレベルを目指して日本語やイタリア語の学習を頑張るNickにも、考えを聞いてみましたが、色々ヒントになることを答えてくれました!私が「ぜひ、ブログにしてほしい!」とお願いし、来週はこのトピックでNickがブログを投稿する予定です。
楽しみにしていてください!
また、「英語学習に関してアドバイをいただきたい」、「こんなことで困っている」というようなことがあったら、ぜひ気軽にご相談くださいね!