長年英語を学習している方も、初心者の方も、電車の中で洋書を読むことに憧れを抱いたことがある方は多いのではないでしょうか?
私も正にその1人でした!
電車の席で、英語でびっしり埋め尽くされたあの分厚いペーパーバックをペラペラめくる人の姿は、なんだかとても優雅で知的に見えたものです。
大学で英文学科を専攻した私は、大学1年生ですでに講義のテキストが洋書、というクラスが何個かありました。
やっと自分も洋書を読めるようになるのかー、とワクワクしていた私。
しかし、実際に洋書を読み始めると、そんな幻想はすぐさま崩れ落ちていきました。
分からない単語ばかりで内容が全く頭に入ってこない!
頑張って読み続けても眠くなるだけ!
結果。。。超つまらない!!!!!
洋書を読むことの優雅さなど何処へやら。これはただの苦痛でしかない、と気が付きました。
もちろん、大学の講義用のテキストですから、自分が興味を持っていた内容ではなかったことも原因であったかもしれません。
結局、2学期ごろにはクラスで「日本語訳が出版されている!」という噂が回り、私は洋書読破を断念したのでした。
大学卒業後、私は5ヶ月間カナダのバンクーバーに語学留学しました。
その時に、バンクーバーの書店でたまたま吉本ばななさんの「キッチン」の英語版を見つけました。
日本語でも読んだことがあり、またとても薄い本だったので、「この本なら読めるようになるかも!」と思い切って購入しました。
すると、自分でも驚くほど、すんなりと読むことが出来ました。
それは、もともと内容を知っていたから!
知っている内容を英語で読んでいくと表現の違いなどに気が付き、意外に面白いのだな、と気が付いたのです。
そして、自分が興味のある物語なら、洋書も結構読めるかも知れない!と思い直し、もう一度分厚いペーパーバック読破の挑戦に乗り出したのでした。
私の場合は、当時流行っていた映画である「ブリジット・ジョーンズの日記」の原作と翻訳版を両方手元に用意しました。
(写真の本は自分の物です!翻訳版は処分してしまいましたが、洋書は思い出として今でも大切に持っています。)
そして、まず1章を日本語で読み、それから英語の原作を読む。
次の章を日本語で読み、それから英語の原作を読む、という形で読み進めて行きました。
大好きな映画の原作だったので、映画にはないシーンもたくさんあり、とても面白くてあっという間に読めてしまいました!
洋書を読むことにチャレンジしている方は、是非このやり方がオススメです!!
さて、洋書を読むと英語力的にはどんなメリットがあるのでしょうか?
それはズバリ、ネイティブの自然な言い回しを知ることが出来ることです!
皆さんが良く知っている単語を挙げて、いくつか例を見てみましょう!
★ nature
「自然」という意味で皆さんが良く知っている単語だと思います。
しかし、「生まれ持った気質」という意味もあり、以下のように使われます。
She is a good-natured person.
彼女は性格の良い人です。
It’s not in my nature to lie to my friends.
私は友人に嘘をつくような人ではありません。
(直訳:私には、友人に嘘をつくという気質は備わっていません)
★ story
「物語」として覚えている単語だと思いますが、建物の1階、2階などの「階」という意味もあります。
My apartment is a five-story building.
私のアパートは、5階建てのビルです。
★ lose
「失くす、失う」という意味で知る人が多いと思いますが、「混乱させる」という意味もあります。
“Sorry, you are losing me. Can you explain again?”
すみません。あなたは私を混乱させています。もう一度説明していただけますか?
“I’m completely lost. In the end, what should I do?”
私は完全に混乱しています。結局、私は何をすれば良いのですか?
いかがですか?
知っている単語でも、違う使い方を発見するのってとても楽しいですよね!
皆さんも洋書を使って、是非自分の英語表現の幅をもっと広げて行きましょう!