バイリングアのブログでは
「英語の文章をつくるとき、日本語の単語をいちいち英訳しない!」
と何度も書いています。
今日のブログでもその一例をご紹介します。
英語を勉強し始めると、まず、日本語の単語を英語でどういうか学びます。
例えば、「牛 = Cow」「公園= park」などですね。
物の名前である名詞や、名前や場所の固有名詞はこの方法で大丈夫。ですが、「動詞、形容詞、副詞」になると、この方法は通用しなくなっていきます。
例えば、「それ、面白かったね!」という文章を英訳すると
That was interesting.
That was funny.
となります。
両方とも、文法や辞書的な意味では、日本語訳と合っていますね。
ですが、interestingは、
ある状態や出来事が「興味深い」「考えさせらる」というニュアンスの「面白い」という意味になります。
例えば、深く心に響いた映画や本などが「面白かった」と感想を述べたい場合は
That was interesting!
がピッタリくる英語表現ですね。
それに比べて、funnyは、「思わず笑ってしまう可笑しさ」というニュアンスの「面白い」なのです。つまり、「ウケる」というカジュアルな日本語がしっくりくる気がします。
例えば、コメディアンのステージを見て、お腹を抱えて笑ってしまうくらい面白かった!という感想を述べたい場合は
That was funny!
となるわけです。
「面白い!」一言でも、自分が表現したいニュアンスによって、interestingかfunnyか、使う単語を選ぶ必要があります。
本日のブログでは、同じ日本語訳であっても使い分けが必要な2つの英単語を見ていきます!
ブログの最後には、クイズもありますので、チャレンジしてみてくださいね!
*注意書き
下記を読み進める際、下の記号を参考にしてください。
🟢= 正しい文章
❌= 正しくない文章
🟡/ = 正しい文章ですが、不自然。
1. まだ
宿題はまだ終わっていない。
🟢 I haven’t finished my homework yet.
「まだ完了していない・やっていない」はnot yetと表現します。
この例文の「not」の部分は現在完了形の助動詞の「have」について「haven’t」になっています。
まだ仕事している。
❌ I’m working yet.
🟢 I’m still working.
大昔は「I’m yet working.」が使われましたが、現代の英語では滅多に使われていません。
肯定文では「まだ」は「今、やり続けている」というニュアンスがありますのでstillを使います。
2. もう
宿題がもう終わりました。
🟢 I’ve already finished my homework.
すでに完了したことについて表す表現です。肯定文はalreadyを使います。
気を付けるべきことは、alreadyの位置です。通常は、haveと過去分詞の間に入れます。文章の前後でも大丈夫ですが、文中の他の位置では不自然です。
彼女はもうその家に住んでいない。
❌ She already doesn’t live there.
🟢 She doesn’t live there anymore.
🟢 She no longer lives there.
alreadyには「早く動作・行動が完了した」というニュアンスがありますので、動作に完了がないlive(住む・生活する)という動詞との相性が悪いのです。
それより、anymore/no longerという表現を使うと、「前住んでいたがその状況が変わりました」というニュアンスを込めることができます。
3. とても
僕はとてもワクワクしています・楽しみです。
🟢 I’m very excited.
veryは形容詞の前に付けて、形容詞を強調します。
僕は別に楽しみにしていない。
🟢 I’m not very excited.
not veryは、形容詞の直前につけます。しかし、「全く楽しみにしていない!」と否定を強調することではなく、「特に…ない」「別に…ない」という意味になります。
ここからあそこまで、とても歩いていけませんよ。
❌ You can’t very walk there from here.
🟢 You can’t (possibly) walk there from here.
この文章では、日本語の「とても」を省いても問題ありません。
それでも日本語の「とても」というニュアンスを英語で表現したいなら、下記のように英語にすることができます。
🟢 It’s hard to walk there from here.
ここからそこまで歩くのは大変です。
🟢 It’s too far to walk there from here.
ここからそこまで歩くには遠すぎます。
ところで、「とても」を使ってよく聞く間違いは動詞を強調したい場合です。
私はそのパーティーをとても楽しみました。
🟢 I really enjoyed the party.
❌ I very enjoyed the party.
私はとてもたくさん歩きました。
🟢 I really walked a lot.
❌ I very walked a lot.
一般的に動詞を強調したいのであれば、veryではなく、reallyを使いましょう。veryで強調できるのは形容詞で、動詞につけることはできません。
4. あまり
あれは、あまり面白くなかったです。
🟢 It wasn’t very interesting.
前の例で書いた通りに、否定文で使われる「あまり~ない」は、基本的にnot veryを使います。
けれど、以下の場合の「〜のせいで」という意味がある「あまり」は、下記のようになります。
緊張のあまり、話せなかった。
🟡/ I was very nervous. I couldn’t speak.
🟢 I was so nervous that I couldn’t speak.
こうすると、「緊張」がどういう「結果」に繋がったのかを表す文にできます。🟡/の例文は、文法的には間違っていませんが、繋がりを表していないのでちょっと不自然です。
注釈
I was very nervous.
とても緊張しました
*英語で「緊張する」は形容詞を使うため、veryで強調することができます。
5. ほとんど
宿題はほとんど終わりました。
🟢 I’ve almost finished my homework.
「まだ」と「もう」と同じように、これは現在完了形によく使われる副詞です。almostの位置もalreadyと同じように助動詞と過去分詞の間になります。この場合はhaveとfinishedの間です。
腹痛でほとんど何も食べられなかった。
🟡/ I almost couldn’t eat due to a stomachache.
これは、文法的には正しい文章ですが、結局は「食べた」という意味になります。
「ほとんど何も」はこの文章で大事なポイントです。英語ではalmostは「惜しい状態を述べる」ことです。そのため、almost couldn’t eatは「食べられなかった状態だと思ったが、結局食べられました」となります。ですから、上記の否定文は結局食べましたという意味になります。
日本語で「ほとんど何も食べられなかった」は、「少しだけは食べた」という意味になります。このニュアンスにピッタリ合うのは下記の表現です。
🟢 I could hardly eat due to a stomachache.
肯定文ですが、hardlyという単語自体に「ほどんど〜ない」という否定の意味が入っています。
6. なかなか
その家はなかなかいいです。
🟢 That house is rather nice.
これは、上記の「とても」と同じように、肯定文であれば「なかなか」をratherに英訳して使って問題ありません。
毎日新しい単語を勉強していますが、なかなか覚えられません。
❌ I study new words every day, but I can’t rather remember them.
🟢 I study new words every day, but I can’t easily remember them.
否定文では、「なかなか」できない、というのは「簡単にはできない」というニュアンスだと考え、英文を作ります。さまざまな表現がありますが、その一つはI can’t easily〜です。
他には肯定文のIt’s hard to〜も使えます。
🟢 I study new words every day, but it’s hard to remember them.
7. 全然
そんなことは全然知りません。
🟢 I don’t know anything about that (at all).
「全然…ない」は、英語でnot…at allによく英訳されます。
その小説は全然面白い。
❌ That novel was interesting at all.
🟢 That novel was really interesting.
「全然〜です!」はカジュアルな言い方なのですが、英語では単純にveryかreallyを付ければ全然大丈夫です!笑。
8. 別に
今の所、別に問題はありません。
🟢 There are no particular problems at the moment.
これには、沢山の選択肢があります。
例文のno particularはよく使われていますが、否定文の場合はno special、no major、または単にnoを使っても問題なしです。
これは別に包んでください。
❌ Please wrap these in particular.
🟢 Please wrap these separately.
しかし、肯定文になると「別に」は「別々」と同じ英語になります。これには、separatelyという副詞を使います。
他にももう少し例を紹介しますね。
お会計、別々でお願いします。
🟢 Could we pay separately, please?
🟢 Could we have separate bills, please?
形容詞だとseparateを使います。
いかがでしたか?、
この8つの肯定文と否定文の違いを知ることは役に立つと思うのですが、単に情報としてこのブログを読むだけでは充分ではありません。
本当に理解したか証明するものは、使えるかどうかです。
そのために、クイズを用意しておきました!
ぜひ、取り組んでみてくださいね!
バイリングア・英会話クラブについて
Bylingua Conversation Clubとは!
決められたテーマに沿って、クラブ参加者と英語で会話を行う「英会話練習クラブ」です。
開催日時: 毎週第3回水曜日 20:30〜21:30
*次回の開催日時とテーマは、お申し込みページからご確認ください。
開催場所:Zoom
費用:無料
参加資格:
・60分間くらいは、英語のみで会話のやり取りが出来るくらいの英語力をお持ちの方
・バイリングアのニュースレターの無料購読をお申し込みの方(まだの方のみ)
こんな方におすすめ!
・日常生活の中で、英語で話す機会がない!足りない!
・色々な人と、英語でコミュニケーションを取ることを楽しみたい
・英語で話すことを練習する場が欲しい
・以前は留学や海外生活をしていて英語を使っていたが、今では英語を使う機会がなくなってしまった
最後に・・・
この英会話クラブは、毎月参加することが義務であったり、バイリングアでレッスンを受けていなければならない、などの縛りもありません。 「英語を話す機会が欲しい!」「英語を話す練習がしたい!」との思いで参加してくださる方々と、50分くらいの間英語のみで会話出来るくらいの英語力さえあれば、どなたでも参加できます。
例えば、ご友人や知人の方をお誘いして、一緒に参加!というのもOKです!
ぜひ、参加してみたい!という方、開催日時が気になる方は、下記の申し込みボタンをクリックしてくださいね!
たくさんの方の参加をお待ちしております!