私が初めて英語に出会ったのは、中学校1年生。その時に、英語のリズムや音の格好良さに恋に落ちてしまい「絶対に英語を話せるようになる!」と決めました。自分にとって初めての英語の先生が、そう思えるほど英語を話すのが上手だったことは本当にラッキーだったとしか思えません。
前回は、その英語の先生のおかげで活用した洋楽を活用した英語の学習方法について記事にしました(記事は下記からお楽しみください!)。
洋楽を学習に利用するメリット
私たちにとって、とても身近な音楽という存在!それを英語学習に活用できたら、もっと楽しいかも!?
今回は、その先生に教わったもう1つの学習方法、音読についてお話ししたいと思います。
音読は、今でも効果的な学習方法であると数々の先生方が話しており、音読用の教材もたくさん出ていますよね。
しかし、たくさんの生徒さんを教えてきた結果たどり着いた結論は、「音読をすることで結果が出る人と、結果が出ない人がいる」ということ。そしてそれは、音読のやり方や取り入れ方が原因だと考えています。
今日は、音読を取り入れる時期や、音読の正しい取り入れ方についてお話ししていきます。
1. 音読とは、”シャドーイング”のこと
一言で音読といっても、人によって解釈が違う場合があると思います。
音読とはもちろん「書いてあるものを口に出して読む」ことなのですが、英語学習に最も有効な音読の方法は「シャドーイング」です。
シャドーイングとは、お手本の英語のオーディオに影のようについて、声に出して英語を読むトレーニングです。
なぜ、ただ口に出して読むだけではなく、シャドーイングが有効なのでしょうか?
音読を活用した学習には2つの目的がああります。
1つ目は、英語の「運動面」のトレーニングです。英語を話すとき、私たちは日本語とは違う口や舌、歯の動きをして英語としての音を作り出す必要があります。ですが、英語を話す機会が少ない私たちには、普段やり慣れていないやり方で音を出す練習がはるかに不足しています。
ですから、英語を口に出す時間を意識的に作ることによって、英語を話す練習を体を使って行う必要があります。
でも、英語を口に出すトレーニングが目的ならば、なぜCDと同じスピードに合わせる必要があるのでしょうか?
それは、英語での会話にはタイミングという要素が非常に重要だからです。
相手の質問に対し英語で答える際、自分が答えるため必要な時間をいくらでもとって良いでしょうか?そうではないですよね。
コミュニケーションを進めていくには、会話のスピード感、テンポがとても重要になります。
CDを使うことで、会話のスピードやリズム感に合わせてトレーニングをする。これが2つ目の目的です。
2. 内容は全て理解した上で行う
音読(シャドーイング)をする際に、次にとても重要なことは、内容をしっかり理解している文章を読む練習をするということです。
知らない単語や意味の分からないフレーズをそのまま何度も練習しても、突然意味が理解出来るようになることはありません。
その単語の発音だけを覚えたとしても、実際の会話でスムーズに使えるでしょうか?当然ですが、無理ですよね。
しっかりと内容や意味を理解した上でたくさんシャドーイング練習することで、単語やフレーズを暗記できるだけでなく、使い方も一緒に覚えられるのは、シャドーイングの1つの魅力だと思います。
3. 短時間を複数回繰り返すことを習慣化する
音読(シャドーイング)は、学習、というよりは体に英語を話す感覚を覚え込ませる「トレーニング」に近いと考えてください。
ピアノで言えば、曲を弾く前に行うバイエルやチェルニーと行った基礎練習、スポーツで言えば、練習や試合を始める前に行うウォームアップに近いです。
つまり、音読(シャドーイング)はメインの学習ではない、ということですね。例えば、1日5分から10分の音読を毎日取り入れる、英語の学習をする前のウォームアップとして取り入れる、というようなやり方で取り入れましょう。
これは、音読は「英語を話す」という活動を体に覚えさせるためのトレーニングであり、実は脳で考えることをあまり行わない活動だからです。
なるべく早く上達したければ、「自分で文章を作り、書く」「英語を読み、その感想を書く」など、自分の脳で考えて行う活動を無なるべくたくさん取り入れることを忘れないでくださいね!
4. 自分のウィークポイントを見逃さない
実は、シャドーイングはトレーニングの要素だけではなく、自分がしっくりしていない文法や表現の箇所を洗い出すことにもとても効果的です。
シャドーイングをしているときに、必ず詰まる箇所、頭を使わないと言えない箇所は何か必ず理由があります。
・使われている文法をちゃんと理解できていない
・単語の意味や発音をがしっかりと定着していない
・文章が長いことでスムーズに言えない
など。
そういう箇所に出会ったら、そこがあなたの今のウィークポイントですので、そこを集中的に練習して克服していきましょう。
5. これは自分に必要!という英語に出会ったら、メモを取る
英語で会話をする時、いつまでもテキストに頼るわけにはいきません。
自分で自発的に会話の中で使える文章や表現を増やしていく必要がありますよね。
これは使えそう!と思った英語表現に出会った場合は、ぜひメモしておき、次のレッスンの中で意識的に使ってみましょう。
学ぶ→実際に使う→定着
このサイクルを繰り返し、自発的に使える英語を増やしていきましょう!
いかがでしたか?
音読(シャドーイング)は、特に初級者や英語を話す機会が少ない人にとっては、効果的な学習になります。
上記のポイントに気を付けて、あなたの英語学習にぜひ取り入れてみてくださいね!